ドイツ・フランクフルト遠征記2(冨永圭祐)

・5月3日(晴れ)
おはようございます。僕です。
よく眠りました。が、疲れが全然とれません。
ロビーへ下りると渡辺あいがいました。渡辺あいは「よく寝ました。でも疲れが全然とれません」と言いました。
大工原正樹が来ません。寝てるのだろうかと思っていると、ホテルマンの人が「友人は外にいるよ」と教えてくれました。
僕は英語をよく聞き取れなかったので、渡辺あいが聞き取ってくれました。
テラスへ出ると、タバコをくゆらせながらコーヒーを飲む大工原正樹の姿がありました。
大工原正樹は言いました。「よく寝たよ。でも疲れが全然とれねぇんだよなぁ」

我々はホテルで朝食をとりました。
ビュッフェ形式の罠にはまり、まんまと食べすぎました。

3人は出かけました。今日は電車に乗ってレーマーという街に出かけてみようという計画だったのです。レーマーには旧市庁舎があり、フランクフルトの繁華街である。とガイドブックに書いてありました。
駅へ向かう途中、昨晩はことごとく閉まっていたボッケンハイマーの店に次々と立ち寄りました。

特にオーガニック系のスーパーにはまり、その後幾度となく立ち寄るお店となりました。

ゲーテ大学前にある地下鉄ボッケンハイマー・ヴァルテ駅の入り口まで来ました。
いよいよレーマーまでお出かけかと誰もが思ったその時、

巨大な恐竜が現れました。
大学のすぐ隣は、ゼンケンベルグ自然史博物館だったのです。
入らないわけには行きません。

博物館は広大で迷路のように入り組んでおり、動物の剥製、恐竜骨格からエジプトのミイラまでどこまで網羅してるんだという印象でした。


クマは大きくて強い生き物です。
もっと大きくて強いのはこいつらです。

蜘蛛に魅入られております。

蜘蛛に魅入られております。

その頃渡辺あいは

自分の中の小宇宙(コスモ)を感じておりました。

レーマーへ行く前に少し疲れてしまいました。大工原さんからもらったトマトが沁みます。
立ち上がっていよいよ地下鉄に乗ることにしました。
しかし、切符の買い方がさっぱり分かりません。
ドイツは、〜駅から〜駅まででいくらみたいな料金設定ではないようです。しかも券売機には英語の表記もありません。ドイツ語はびっくりするぐらい読めません。
レーマーという綴りを見つけるのに5分くらいかかり、さらに10分ぐらい経ちました。通りがかった現地の方に聞くことにしました。またもや大工原正樹の行動力で切り抜けられました。現地の方は、聞けば必ず丁寧に教えてくれます。ほんとに親切です。
やっと電車に乗れました。
レーマーです!

着いて早々、我々はお腹が空きました。
ガイドブックを頼りにレストランが並ぶ通りを目指します。

映画館を発見しました。
現地で映画を見る。は目標の一つだったのですが、映画祭まで時間がありません。しかも僕たちはお腹が空いているのです。残念ながら、映画を見ることが出来ませんでした。

レストラン通りに着き、食事をとることになりました。
昨晩は結局トルコ料理だったので、今日こそはドイツ料理が食べたいです。ソーセージが食べたいのです。

食事にありつけて安堵の表情を漏らしております。
パンにソーセージ、ポテト、豆のスープ。これがうまいんです。
特にポテト。何の味付けなのかはよく分からなかったんですが、やみつきです。
しかしあれですね。昼から飲むビールは世界共通ですばらしいものですね。

などとやっていたら、時間が来ました。
ボッケンハイマーへ戻り、映画祭へ。今日は映画祭スタッフとの交流会です。

ここで、僕は大阪シネドライヴで出会った『Sugar Baby』の隈元博樹監督、『ENCOUNTERS』の飯塚貴士監督と再会しました。お二人ともお元気そうです。
ということで、カンパイ!

我々が食って飲んでばかりだと思われては困ります。
NIPPON VISIONS部門『もしかしたら、バイバイ!』(高畑鍬名、滝野弘二監督)を見に行きました。
まずはその満席っぷりに驚きました。こんなに人入るのか。『ホトホトさま』+プロジェクトDENGEKIや『乱心』も同じ会場で上映されます。期待と共に不安もよぎります。
滝野監督は残念ながら来ることが出来ず、高畑監督一人での舞台挨拶が始まりました。
彼はしょっぱなから完璧な英語を話し始めました。
なんてこった。観客の心をわしづかみしております。ユーモアを交えたまさしく完璧な舞台挨拶です。洗礼を浴びました。
「これがニッポン・コネクションか」と3人は思いました。

いよいよ映画が始まりました。
自己中で口が悪い浪人生の前田由紀子。彼女は姉の婚約者を寝とってしまい、それ以来姉は彼女を見ると吐くようになってしまった。予備校ではヤリマンだと噂され、まともに話すのはセックスフレンドの桃井だけ。家でも厄介者扱い。

キャラクターがとてもいいです!主人公を演じた佐藤美沙さんは役者ではなく、現役の女子大生で自ら志願して出演されたらしいのですが、素晴らしかった。安易な共感をはねつけるような難しい役を堂々と演じています。
ちなみにこの作品、キム・コッピさん大のお気に入り映画らしいです。
満足しました。

一旦会場を離れ、スーパーで明日の朝食用の買い物をしました。
その後、カフェレストランで夕食。

空がとっても綺麗です。ジャーマン・ブルーです。


これで夜9時ぐらいです。

呆けております。

話し込んでいると、肌寒くなってきました。
ホテルのバーでもう一杯飲み、それぞれの部屋へ帰りました。
部屋へ入るとすぐに眠たくなります。
おやすみなさい。


(遅くまで語り合う冨永と渡辺)