『静かな家』長谷部大輔監督

「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」の併映作品。プロジェクトDENGEKIにて公開(9/26,10/1)


2008年/30分/16mm→DVカム
監督:長谷部大輔
脚本:服部隆志/制作:小川大樹/助監督:後閑広/撮影:安部
雅行/録音:青木瑠生/美術:難波和之/編集:真下雅敏
出演:奥ノ矢佳奈 田中洋之助 河野純平 仲谷みなみ

<物語>
中学1年生の友澤なみき(13)は父親の英也(40)と二人暮らし。ある朝、なみきは英也に告げる。
「お父さん、ワタシ、人を殺したい。できれば、お父さんがいいんだけど」
その日からなみきと英也の関係は急速に変化し始める。夏の気配、優等生のレッテル、母の不在、父の失業、そして父への本当の想い・・・。はたしてなみきは父を殺すのだろうか?

<作品解説>
父への複雑な思いから放火を繰り返す少女と、娘の変調に戸惑いながらも普通の親子でいようと無理を重ねる失業中の父。綺麗なものとどす黒く汚いものが同居するから面白いのだという長谷部大輔の人間観がここでも随所に炸裂しているのだけれど、不思議とリリカルな印象を残す。セリフを最小限に抑えながら、描写することの喜びに満ち溢れた長谷部版『台風クラブ』。
(※数秒間、フィルム原版による画の乱れあり。ご了承ください)