大阪シネ・ヌーヴォ 舞台挨拶レポート!(冨永圭祐)

この度6月2日より、大阪は九条にございますシネ・ヌーヴォさんにて『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIが公開されました。
代表して、大工原正樹(『ホトホトさま』監督)、佐野真規(『お姉ちゃん、だいきらい』監督)、川島玄士(『ちるみの流儀』監督)、冨永圭祐(宣伝代表)が、長宗我部陽子さん(『ホトホトさま』『純情NO.1』主演)と共に舞台挨拶にお邪魔しました!

AM9:20羽田空港集合。
またやっちまいました。前日に星野洋行(『電撃』キャメラマン)と3時まで飲み、マクロスFを見たせいで2時間しか寝ておりません。
当然のごとく、大工原正樹は集合時間ぎりぎりに来るので、その前に一枚。

わずか一時間のフライトで大阪に着きました。
合言葉は「冨永がいるから大丈夫」です。
なにを隠そう僕は関西人です。
空港から難波までの電車移動のスムーズさは長宗我部さんと大工原正樹を確実にうならせました。


みんな大好き阪急電車に乗り込む長宗我部さん、大工原正樹

しかし難波についた途端、方向感覚を失い、迷子となりました。
長宗我部さんの機転で無事ホテルへ着き、チェックイン。
シネクラブ「映画侠区(シャシンきょうく)」の戸田光啓さんと再会いたしました。
戸田さんは、2010年に大阪で「大工原正樹特集上映」を企画してくださり、大変お世話になった方です。
別のルートで到着した佐野真規、川島玄士とも合流し、道頓堀を散策。
夫婦善哉』で有名な法善寺横町お好み焼きを食べました。

お好み焼きにもう一品とビール一杯がついて900円です。安いです。美味いです!

食後は法善寺にお参り。

その後、年季の入った渋い喫茶店でお茶しました。
大工原正樹は「一味違うコロンビア」を頼んでおりました。
川島玄士は「かっこいいな…」と思ったと後に語りました。

戸田さんとお別れし、我々は一路、九条へ。
戸田さん、ありがとうございました。
駅からまたもや皆をうならせるスムーズな案内でシネ・ヌーヴォさんへ到着。


「心にスタンガンを持て!」やっぱりナオミ(中原翔子さん)じゃないとさまになりませんね。

実は、シネ・ヌーヴォさんと『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』には深いご縁がございます。
『ホトホトさま』を日本で、いや世界で最初に上映した映画館がここシネ・ヌーヴォさんなのです!
2010年のシネ・ドライブで招待作品としてシネ・ヌーヴォさんで上映され、それを皮切りに『ホトホトさま』は東京での公開、ドイツや各地方の巡業へと踏み切っていくことが出来ました。
それだけに、ここで公開できるということには一際感慨深いものがありました。
どこか「帰ってきた」という感覚が大工原正樹にはあったかもしれません。


シネ・ヌーヴォの支配人 山崎紀子さん

しかしやはりシネ・ヌーヴォさんは素敵です!

劇団・維新派さんが手がけた内装は決して他の映画館に真似できないものとなっております。切り株で出来た椅子、落ち着いた照明、なにより目を引くのは、壁にびっしりと書かれた映画監督やゲストの方々のサインです!
「あ、誰々も来てる!」「おお、誰々もある!」
とそうそうたる面子に並んで僕たちも書かせていただきました。

上映前に、関西の映像・映画情報サイト「キネプレ Cinema Press」編集長の森田和幸さんが取材に来てくださいました。
掲載していただいたインタビュー記事はこちら→(http://www.cinepre.biz/?p=676


取材を受ける大工原正樹と長宗我部陽子さん
森田さん、ありがとうございました。

シネ・ヌーヴォの創設者で代表でもある景山理さんもわざわざ顔を見せてくださったので、皆でご挨拶。
いよいよ上映時間が近づいて参りました。
上映前に舞台挨拶です。一人一人紹介されながら壇上へあがると、予想以上のお客様の人数にホッとしながら感動しました。

大工原正樹は、「大阪で公開できることをうれしく思っております」と喜びを打ち明け、『ホトホトさま』とプロジェクトDENGEKIについてお話しました。
また、『ホトホトさま』と『純情NO.1』について、「『ホトホトさま』を撮った動機のひとつに長宗我部さんと再び仕事がしたかったというのがあります。また『純情NO.1』は『ホトホトさま』の公開が決まってから、もう1本彼女の主演作を撮りたいと思い急遽作ったコメディです。二作を見て全然違った魅力を表現できる長宗我部陽子という役者をもっと多くの方に知ってもらいたい」とアピール。
また、『赤猫』主演の森田亜紀さんは、現在大畑創監督の『へんげ』主演で話題になっていますが、「元はといえば、僕が『赤猫』で見つけてきた、とここでだけ自慢しておきたいです(笑)」と会場の笑いを誘いました。

長宗我部陽子さんは、「ベテランの監督と若い監督の作品が同時に上映されるのはとても面白い機会だと思います。是非、たくさんの方に見ていただきたいです」とご挨拶。

佐野真規は、『純情NO.1』という作品における大工原正樹のいい加減さをアピール。3時間で大工原自身が書き上げたシナリオは、『ホトホトさま』や『赤猫』といった井川耕一郎さんの脚本とあまりにギャップがございます。
しかし、その両方を演出できる大工原正樹の演出力の振れ幅はすごいものである、と話しました。
会場は温かい笑いにつつまれましたが、大工原正樹は照れながらも「いや、おれは脚本に書いてあることをそのまま撮っているだけだから。井川さんの脚本だとああなるし、おれが自分で書いたホンだと『純情NO.1』みたいになるんだよ。いい加減なわけじゃないです(笑)」とフォロー。

川島玄士は、自作『ちるみの流儀』について、「いいかげんさで言ったら僕も負けてないっす。ビデオ課題で5分ほどの尺で撮ったものがどういうわけかラインナップに入ってしまいました。他の作品で緊張したあと、気楽に見てもらえる作品です(笑)」と。
それに対し大工原は、「だからいい加減じゃないって(笑)『ちるみの流儀』は映画としての体裁は悪いけど、プロジェクトDENGEKIの10本の中に置くことで不思議と輝く作品」と評しました。

僕は、自分の監督作品はラインナップに入っていないのになぜだか登壇しちゃいました。
当然のごとく、「あれ、僕何話せばいいんですかね?」という事態に陥りました。
ということで、監督と共同で脚本を書かせていただいた渡辺あい監督『電撃』について少しお話させていただきました。

18時40分からと20時35分からの2回行われた舞台挨拶は、ブログのことやら他のラインナップのことやらとにかく話したいことがいっぱいで、みんなで長々とお話してしまいました!
あまりにまとまらないんで
 大工原「じゃあ、長宗我部さんに最後に一言しめてもらって、上映にうつらせてもらいましょう」
長宗我部さん、ほんと頼りになります。
そんな相変わらずなチームでしたが、大阪のお客様はみな、笑いと温かい拍手で迎えてくださいました。

上映が始まると、やはりそわそわしてしまって客席の後ろから見てしまいます。
印象的だったのは、『ちるみの流儀』で場内が笑いにつつまれていたことでした。(初日の上映最後の作品は『ちるみの流儀』)
大工原正樹の指摘通り、最後に『ちるみの流儀』が持っていきました。
川島玄士がほくそえんでおります。

上映終了後、シネ・ヌーヴォの山崎紀子支配人、映画侠区の方々3名と、佐野真規のご友人と皆で串カツ屋へ飲みに行きました。

「ソース二度付け禁止!!」
これです!これこそ串カツです。
しかも7種盛り合わせにドリンク付いて一人900円。安いです!美味いです!
僕は普段東京で「や、関西は飯が安くてうまいんすよ。マジで食い物は関西す!」とさして知らないくせにぼやいておりますが、証明してくれました。
途中で、大工原正樹に電話がかかってきました。
電話の主は竹本直美さんでした。どうやら桃娘たちが大阪にいるようです!
そう、現在大阪のプラネットプラスワンさんで、「桃まつり すき」を上映中なのでした。
http://www.planetplusone.com/special/_presents.php

ということで、竹本直美さん(『帰り道』監督)と名倉愛さん(『SAI-KAI』監督)が合流しました。

宴会は一時半ごろまで続きました。
山崎さんは自転車でチリンチリンと帰って行かれました。自転車が似合う素敵な女性です。
山崎さん、なにかとお世話になりました。
この後どうするのか、としばらく押し問答した末、桃娘たちは中崎町へ戻ることになり、我々はすぐ近くにある松島新地にふらっと立ち寄りました。
飛田と並ぶ赤線地帯であります。が、店は全て閉まっており、大人しくタクシーに乗って難波に戻りました。

が、ここでは決して終わらず、我々はさらに難波の街を徘徊しました。
まだまだ夜はこれからです。

川島玄士と僕はゴミ箱を漁るネズミの大群を発見し、それをあえて長宗我部さんに告げることで長宗我部さんの可愛いリアクションを引き出して楽しみました。


田舎者がおります。

徘徊した末、たこ焼き屋でもう一杯飲むことになりました。

午前も3時半を過ぎ、さすがにホテルに帰って寝ました。
おやすみなさい。

大阪のお客様、シネ・ヌーヴォのみなさん、ありがとうございました!
そして、上映はまだまだ続きます。
引き続き、よろしくお願いいたします!

今回の舞台挨拶について、CINEMA TOPICS ONLINEのデューイ松田さんが記事を書いてくださいました!
(CINEMA TOPICS ONLINE→http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=6439
松田さん、ありがとうございます!